最後の言葉/Last Word

ライトノベルの感想・書評を思うがままに

男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)

今回もシリーズとして。

 

本作はフラワーアクセサリー職人を目指す主人公と、その情熱にほれ込んだヒロインが親友の関係から恋愛感情を自覚し、関係性が移り変わっていく物語だ

 

2人の関係性は相互依存に近いようなものがありながら、友人としての面はヒロインの日葵が、ビジネスパートナーとしては主人公の悠宇が依存していて、その歪みに向き合って対等な関係へと変化していったのが1~2巻であり、3巻にて2人の関係をこれまでの親友から定義しなおして先に進む事になる。

 

互いの感情と関係性の再定義が1~3巻までの第一部だったので、4巻からの第二部ではどのようにして二人が進んでいくかを楽しみ。

 

描写面ではとにかく主人公、ヒロイン視点の互いに振り回されるドタバタ感が読んでいて飽きずに引き込まれる。日葵は強がっているけど防御力は弱いタイプのヒロインなのだが、主人公の悠宇も似たもの同士。自覚した感情にひたすら揺さぶられてドギマギする様が見ていてほっこりする。

 

サブキャラクターの2人もキャラが立っていて、それぞれ悠宇と日葵に気づきを与える役割を果たしており、構成がしっかりと練られているのは流石だと思った。

 

第二部はどのようなテーマで話を進めていくのか、楽しみにして続刊を待っている