最後の言葉/Last Word

ライトノベルの感想・書評を思うがままに

この△ラブコメは幸せになる義務がある。 感想

電撃文庫のラブコメ作品、この△ラブコメは幸せになる義務がある。が今月発売の4巻をもっと無事完結。

榛名先生、お疲れ様でした。

 

タイトルの通り、ダブルヒロインの作品で、ダブルヒロインの物語は主人公が誰を選ぶのか?という事に焦点が当たる作品が主だと思うのだけれど、本作はタイトルで清々しいくらいに明示している通り、最後はダブルヒロインの両方と結ばれる作品。

 

恋愛相談をしていくうちに、相手に惹かれていって…という話も王道ではあるものの、ヒロインの凛華がヒロインの麗良が好きだという事を、主人公に気づかれて相談して…という、ちょっと変わった恋愛相談から物語が動いていて、王道な大筋でありながら、この作品ならではの独自性が多くあってとても新鮮な気分で読めた。

 

本作はダブルヒロイン、というよりも正確にはこの3人の中での実質的な主人公はきっと凛華で、凛華が天馬との出会いをきっかけに成長していき、そして3人で幸せになるという答えを見つけるという物語。

 

最後のクライマックスで2人を呼び出し、ずっと心の中に秘めていた想いを打ち明けるシーンは、凛華の成長を感じると共に、その選択肢を選ぶ事が出来て3人にとって本当に良かったと思う。

 

エピローグで少し語られていた、3人のその後の生活も気にはなるものの、話がダレずに綺麗に完結まで持って行った榛名先生に感謝

次回作も楽しみにしています